■木井馬場の椋ノ木(ムクノキ) | ||||||||||
ニレ科の落葉高木で、谷沿いの肥沃地を好み、里山、道路脇、川岸、神社、寺の境内、屋敷などに単木、または数本まとまって見られます。関東以西の本州、 四国、九州及び台湾からインドネシアの暖地に分布しています。大木になると板根ができ、樹皮は暗褐色で厚く脱皮します。葉には鋭いのこぎり歯があり、表面 は細い剛毛でざらつくため、木工仕上げのサンドペーパーと同様の研磨剤となります。 果実は径1cmの核果となって黒紫色に熟し生食できます。この果実は、昔は甘味料でしたが、いまでも果実酒などに用いられています。また、ムクドリが好 んで食べる果実としてもよく知られています。材は密で堅く割れにくいため、建築材、器具材、運動具、楽器用材となります。和名のムクノキは、樹皮が厚くむ けることからという説や、葉でみがき剥す木工の意という説があります。 このムクノキは幹周りが7m以上もあり、県内屈指の大木です。類似種のエノキは葉がやや小さく、鋸歯はあまり目立ちません。 |
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