スズメバチにご注意!
人を刺す蜂にはミツバチ類やアシナガバチ類がいますが、体が大きく刺されれば痛みも強烈なスズメバチ類が特に危険です。 スズメバチの仲間は日本に16種類生息しています。福岡県内で普通に見られる種類は、キイロスズメバチ、コガタスズメバチ、ヒメスズメバチ、クロスズメバチ、オオスズメバチなどです。 久留米市周辺ではキイロスズメバチが最も多く、当森林林業技術センター内にも毎年巣を作っています。巣の材料は樹皮や木材をかじって細かく砕き、薄く引き延ばしたものです。そのため作るときの材料の違いで巣の表面は綺麗な縞模様となります。 |
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■秋が危険 スズメバチは春に女王蜂1頭が巣を作り子供を育てます。やがて秋までに家族が増え巣も大きくなります。 成虫は樹液や甘いジュースを舐めますが、幼虫の餌は他の昆虫類のため、種類によっては秋に虫が少なくなると他の蜂の巣を襲って自分たちの幼虫の餌にするこ ともあります。そのため9月以降の秋はスズメバチの戦争シーズンで、一段と気が荒くなっており、人間の被害も増える時期です。 ■スズメバチが近づいたら 近くをスズメバチが飛び回ったら、まず第一に静かにして動かないことです。しばらくするとどこかへ飛んでいきます。動いたり手を振ったりすると、かえって近寄ってきます。また攻撃するときはまず黒い部分に向かってくるとされています。 秋の山歩きはなるべく白っぽい帽子や服を着用しましょう。運転中に車の中に蜂が入ってきたためそれに気を取られて交通事故を起こすこともあります。蜂が車中に入ってきたら、あわてずに路肩に車を止め、ドアや窓を開けていればやがて蜂は飛び出していきます。 |
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![]() オオスズメバチの顔 |
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■蜂に刺されたら その場所からとりあえず離れましょう。近くに巣があるかもしれません。スズメバチの毒液のにおいで仲間の蜂も集まってきます。 刺されたらできれば毒を吸い出すと後の痛みや腫れは少なくなります。しかしこのとき皮膚を切ったりアンモニアや尿を付けたりしてはいけません。 またごく一部ですが、人によってはアレルギー反応を起こし「アナフィラキシーショック」という危険な状況になることもあります。過去に刺されたとき、単に 局部の痛みだけでなく、じんましんや腹痛、めまいなどの全身症状の出た方はこのアレルギー体質の可能性があります。心配な方は病院で体質の検査を受けるこ とができます。 ■スズメバチは役に立つか スズメバチやアシナガバチなどは他の昆虫類を餌とするため、毛虫類などの害虫類の発生を押さえている面もあります。また珍味「蜂の子」として人間の食卓にのぼります。 もう一種?福岡県で活動しているスズメバチではご存じ「アビスパ福岡」があります。このハチにはもっともっと他のチームから恐れられる存在になるよう応援しましょう。 |