松くい虫 | マツカレハ | キバチ |
スギカミキリ | マスダクロホシタマムシ | ヒノキカワモグリガ |
スギザイノタマバエ |
|
||||||||||
■産卵と被害 ニホンキバチやヒゲシロキバチの雌は体内にアミロステリウムという共生菌をもっており、産卵のときにこの菌が材内に持ち込まれ、その菌の繁殖によって材の表面にかすり模様の変色を生じて、材の中にも帯状の変色部ができます。 オナガキバチはアミロステリウム菌を持っていませんが、他のキバチの菌を利用していると思われます。 通常は健全木には産卵しませんが、衰弱木に隣接していたり虫密度が高くなったときは、健全木でもおかまいなく産卵しますので、産卵されれば変色を生じて被害がでることになります。 おまけに雌は交尾しなくても産卵できますので始末におえないのです。 幹の周囲に何カ所も産卵されると、変色帯がたくさんできて、木口に星形のような模様となって目にみえてきます。 健全木の被害部位は、地上から2m~4mの間が圧倒的に多く、このような変色のある材は取引の上では嫌われ、材価に影響をおよぼしているものと思われます。 しかし、キバチの被害材は強度的には健全木と変わらず、材の変色は材の強度に影響しない事が確かめられましたので、利用上は問題ありません。 ■幼虫 卵からかえったキバチの幼虫は、材内深さ2cmあまり長さわずか8cm程度の孔道で幼虫期を過ごし、その間に10回前後の脱皮を行い、成虫となって一世代を完了します。 キバチ類に加害されたスギ丸太を磨丸太にした場合、後に製品から成虫が脱出してくる可能性があるので、このことにも注意が必要です。 ■被害防除 キバチ類による被害防除は、成虫の密度低下をはかることがもっとも効果的であり、その方法としては次のことが考えられます。
などの、加害を受けやすい条件を減らすことが大事です。 |